「郡山見聞録」カテゴリーアーカイブ

郡山地域の個人的なコラムをお伝えする,見聞録シリーズです.

郡山見聞録【21-40】[一括掲載]

(このページは2003~04年に記載されたものです)

No.40 発車の「ぷっ!」

雨の日などはバスに乗って職場に通っている.ここで気になっていることがひとつある.郡山に限らず,福島県内の路線バスに乗ると大抵そうなのであるが,ドアを閉めてバスがバス停を発車する瞬間に,クラクションを「ぷっ!」と鳴らすのである.全国旅行に出かけているが,あまり発車の際にクラクションを鳴らすバスを見たことがない.東京でもクラクションはならさないし,仙台でもならしていないように思う.これは決まりでもあるのであろうか.恐らく,バスが発車するときに周囲に対して警告を発することにより,安全確保と注意喚起を促すためだと思われるが,これだけ車が多く走っている中でクラクションを鳴らされると,周辺の人々(ドライバーも含めて)は発車の合図なのか注意されているのか分からなくなってしまいそうな気がするのである.確かに,昔の映画などを見ると,バスが発車するときには,「ふぁ~ん」とクラクションを鳴らす光景が目に浮かぶが,運行規則か何かに「バスが発車するときはクラクションを鳴らすこと」といったことが記載されているに違いない.そう考えると,福島県内のバスの運転手さんは律儀で真面目であるということが言えるのである.

No.39 駅前アーケードが変わります!

郡山駅から国道4号にかけて通っている通称「郡山駅前通り」のアーケードが今年度中に立て替えられることになっている.併せて,現在3車線ある車道のうち外側の1車線をなくして歩道を広げる計画となっており,来年になれば見違えるような駅前空間が広がるようになるのである.歩道整備は県において,アーケードの建替えは地元商店街と商工会議所が主体となって事業を進めているが,中心市街地に人を呼び戻すための,郡山の発展のためのハードウエアの整備として,郡山市民を挙げて大いに期待しているところであろう.新聞発表によると,アーケードはシルバーを基調にしたシンプルなつくりで,音響設備などを備え,防犯対策としてテレビカメラを32基設置するという(福島民友より).あとは,ソフト対策であり,人を呼び込むためにいかに魅力ある街並みの空間や賑わいを創出することができるのかである.現在の,消費者金融と夜のネオンの店のみがずらずらと建ち並ぶアーケード街では誰も寄りつかない.道路占用許可も道路を有効に活用できるよう緩和される方向であるとの新聞記事を目にしたが,大道芸人や街中コンサート等のイベントを積極的に行っていったり,魅力ある店舗を誘致し開設しやすくするようにしたり,郡山の知名度アップに貢献している日本一水質の綺麗な猪苗代湖から流れてくる本物の安積疎水の水をアーケードの歩道にせせらぎとして流したりするなど,徹底的にアイデンティティーの確立を行うとともに,街並み空間の楽しさを演出する試みを併せて充実させていければいいのだけどな,と思う今日この頃でした.

No.38 郡山駅リニューアルオープン

4月に入り,JR郡山駅がリニューアルされてオープンした.今まで1階にあった「みどりの窓口」を2階に持っていき,新幹線乗り場のすぐ脇で長距離切符や指定券を購入することができるようになった.
1階には「郡山おみやげ館」という物産館がオープンし,郡山を代表する菓子店舗では「柏屋」「かんのや」「三万石」の御三家の他に「大黒屋」が入店しており,薄皮まんじゅうやゆべし,ままどおるなどを販売している.それ以外にも,会津塗りや会津名産「こづゆ」のレトルトパック,日本酒なども,さらに仙台名産阿倍の笹かまぼこまで置いてある.仙台出張の帰りなどには,郡山駅で土産を買うこともできるのである.
ほかに「FOOD BAZZAR」というショッピングセンターによくあるセルフサービス式の飲食フロアーが出来ていた.クレープやソフトクリーム・各種色付きジュース(とでもいっておこう.こういう類の飲み物は何というのだろうか.アジアンジュースとでもいうのか?)の「デザート王国」,お好み焼きと焼きそばを売るその名も「ふうふう」,石焼きビビンバの「東大門」,尾道ラーメン「岡本屋」,ロコモコとオムライスを売る「LOCOMOCO(ロコモコ)」がテナントとして入っている.ロコモコなんて初耳であるが,ご飯の上にハンバーグと目玉焼きとレタス等をのっけて特性のソースをかけた丼のことで,ハワイが発祥の地の食べ物だそうである.びっくりドンキーのエッグバーグデッシュのライスの上に具がのっているような感じである.客層は,学校帰りの高校生が多い.地方都市で駅を多く利用するのは,相対的に車を持たない学生達が多くなるということなのだろう.フードバザー内のインテリアは「和」の雰囲気で統一されているが,広い空間なので一人でちょこんと食事をするにはだだっ広すぎてちょっと落ち着かない感じである.ソファー席も用意されている.
おばあちゃんの民話茶屋も2階待合室の奥に健在であった.また,なめこそばが一部ちまたのファンで有名な(?)立ち食いそばやも,同じ場所で健在である.さらに,S-PALに向かう2階コンコースには,リラクゼーションサロン「カジュアル」の整体マッサージもオープンした.店名がローカルチックで気に入っていた「福豆屋食堂」はなくなっていた.さらに,1階にあったスパゲティ屋ではモーニングトーストセットをやっていてそこのバナナジュースがおいしかったのであるが,モーニングセットがピザトーストに変更になってしまいバナナジュースもなくなってしまった.残念!である.

No.37 国道49号線・中山峠のトンネルは凍結注意!

郡山と会津を結ぶ国道49号線.中通りと会津地方の境には中山峠があり,中山トンネルで両地方は結ばれている.ところが,このトンネルは凍結による事故が毎年起こっており,数年前には正面衝突による死亡事故まで起こっている.寒さの一番厳しい2月のとある日,この日は強い冬型の気圧配置で,会津地方は気温が低い上に猛烈な風による吹雪が舞い上がっていた.猪苗代から磐梯熱海に向かう国道49号を走っていたが,中山トンネルの手前は,大きな風力発電が1基置かれていることからも分かるように,非常に風の強い区間となっている.防雪柵が立っているにもかかわらずこの日も視界はゼロに近く,ノロノロの渋滞が続いていた.さらに渋滞は続いており,中山トンネルに入っても渋滞が収まらない.トンネル内で事故があったようで,パトカーによる事故処理が行われていた.凍結スリップによる正面衝突のようである.国道を管理する国土交通省も凍結を防止するための「凍結防止剤」をまいているのであろうが,なかなか四六時中凍結を防止することは無理なのだろう.
そんなことを思っていたトンネル内で,ふと車の窓を開けてみた.手を出してみるとすごい強風である.つまり,猪苗代から郡山方面に向かって風が吹き抜けていくのである.車の温度計を見てみたら「マイナス4度」に.つまり,中山トンネルは冬になると強風の吹き抜ける冷凍庫になっているのである.これでは,いくら凍結防止剤をまいても,すぐに路面が凍るわけである.車は一度滑り出すと,どうにもこうにもハンドルが効かなくなって,対向車線にはみ出して正面衝突するといった事故パターンなのであろう.中山トンネルをを通るときには,徐行して注意しながら通過しましょう.

No.36 「幸楽苑」の朝定・納豆定食の納豆

無性に納豆が食べたくなるときがある.外で納豆を食べようとすると,吉野家の牛丼で朝定・納豆定食を食べるということがすぐ思い浮かぶが,郡山市に本社のあるラーメンチェーン店「幸楽苑」の栄町店(国道4号沿い図景町の手前)では24時間営業をしており,朝定食をやっている.ここの納豆定食は304円と,吉野家に比べても安いのであるが,出てくる納豆がちょっと気に入ってしまった.
まず,小粒納豆であること.吉野家では大粒のいかにも「マメ・マメ」とした納豆なのであるが,こちらは食べやすい小粒である.次に,プラスチックの容器の底面にボツボツがついていること.これは,かき混ぜれるときに混ざりやすいようにするといった細かなアイデアが盛り込まれている容器なのである.そして,地元製造業者の納豆を使っていること.郡山市富久山町久保田にある郡山食品団地内にある「久米商店」というところで造られているもので,地産地消が図られているのである.ちなみに,吉野家の納豆は,茨城だか栃木だかの納豆であったように思う.
是非一度,幸楽苑の納豆定食を召し上がれ.朝定は早朝4時から午前11時までである.

No.35 風の強い冬の郡山

いやー寒い!郡山は雪の量もそれほど多くないし,気温も会津に比べれば暖かいのであるが,なんといっても風が強い.これだけは耐え難いものがある.雪が積もっていて風の強くない会津の方がよっぽど暖かく感じるのである.台風並みの強い風が吹くときもあって,「なんでこんなに強い風が吹くの?」といつもぶつぶつ言いながら,マフラーを巻いて郡山の街を歩いている.早く春が来ないかな,と待ち遠しい限りである.あんまり今回は中身がないが,とにかく寒いので記してみました.

No.34 ヨン様!福島空港に現れる

日本でも一大ブームを呼び起こした「冬のソナタ」の主人公,ぺ・ヨンジュン(ヨン様)がお忍び旅行で福島空港に現れた.先日,成田空港から来日したときは,ファンでごったがえしていたが,今回は,首都圏から最も近い地方空港で,こっそりと日本入りを目指したようである.このニュースは地もとNHK福島放送局が福島県内だけでニュースと報じたところから知れ渡ったのであるが,ヨン様が福島空港に来るという話が空港関係者に伝えられたのは当日の朝のようで,周辺関係者も大変驚いていたという.ヨン様は,アシアナ航空156便で12時20分頃に到着し,茶色っぽい帽子とサングラスにコート姿で現れ,1階の手荷物受取所南側の非常口から待機していた白いワゴン車に乗って東京方面に向かったとされている.同じ飛行機には約150人の日本人客も乗っていたというが,「近くの人がヨン様が乗っているよ,と教えてくれたので分かった.最初は幻影を見ているのではないかと思った.帽子をかぶり新聞で顔を隠して,カーテンで仕切られたファーストクラスにのっていたので近づけなかった.見に行きたいという気持ちを必死にこらえてた」と話していた(毎日新聞福島版より).
福島空港とソウル仁川空港には,週3便の定期便が飛んでいるが,福島空港発は日・火・金曜日となっている.昨日も,ヨン様が帰国するために福島に現れるのではないかということで,マスコミ数社が空港内で待機していたという.空港にはワイドショーなどのレポーターがやってきて,どこからヨン様が出て行ったか,姿はどうだったかなどと取材を行っていったとのことである.ひょんなことで,全国に有名となった福島空港であるが,ヨン様効果は我がHPにも影響を及ぼし,ヨン様が訪れた日の「福島空港から行く韓国ソウルへ」「福島空港航空時刻表リンク」へのアクセス数が約200ヒットも増えた.ヨン様,様々である.地元紙である福島民報では1面トップで報道し,福島県内ではちょっとしたヨン様ブームが巻き起こっている.

No.33 テアトル映画村

郡山には映画館が固まっているエリアがある.通称「テアトル映画村」と呼ばれているが,郡山テアトルという映画館の建物が3棟集まって建っており,合計で8つのスクリーンが集まるエリアである.外見は一昔前のボーリング場兼映画館といった感じで,決して今風のオシャレな外観ではない.上映映画も全国上映の映画のみで,いわゆるミニシアター系の「単館映画」は上映されていない.可もなく不可もなくといった感じの普通の映画館である.ただ,割引が多くあってよい.
毎月1日は「サービスデー」で1,000円(小・中学生・2歳以上800円),毎週月曜日は「メンズデー」で男性1,000円,毎週水曜日は「学生サービスデー」で学生証提示1,000円,毎週金曜日は「レディースデー」で女性1,000円,午後7時以降に上映される「レイトショー」は1,000円均一,どちらかが50歳以上の夫婦は「夫婦50割引」でペア2,000円(要証明)となっている.特に,レイトショー割引はありがたく,夜の上映は全て1000円というのだから,仕事帰りにちょいと映画を見るのにとてもいい.駐車場を利用する人は300円割引となっているが,重複しての割引は不可能であろう.通常の大人料金は1,800円である.
ちなみに,福島県内でミニシアター系の上映をやっている映画館は,福島市の福島フォーラムのみである.僕もわざわざフォーラムまで見に行ったこともあるが,是非,郡山市でもミニシアター系の上映をしていただきたいと思う,単館ムービーファンの僕でした.

No.32 猪苗代湖は今!(日本一水質のきれいな湖)

猪苗代湖は会津地方に存在するのであるが,湖の南側である「湖南」地区は郡山市に属しており,猪苗代湖は郡山市にも接している.郡山市民へのアンケート調査でも,猪苗代湖は最も誇りに思うもののひとつに挙げられており,福島県を代表する財産である.さて,先日猪苗代湖の水質保全対策についての講演を聴く機会があって,猪苗代湖の現状について興味深いことを知ることができた.
猪苗代湖は日本第4位の面積を誇る淡水湖で,日本最大の酸性湖となっている.猪苗代湖が酸性なのは,硫酸酸性の強い長瀬川(裏磐梯から流れてくるときの長瀬川は中性であるが,途中で安達太良山系から流れて合流する酸川が酸性である)が流入しているためで,このことが,魚やプランクトンが棲みにくい環境をつくりだし,結果として,水質や透明度は日本でもトップクラスの綺麗な湖となっている.湖沼の汚れを表す指標であるCODは毎年0.5mg/Lで推移し,現在も汚くなる傾向にはなっておらず,全国一の清澄な水質となっている.透明度は例年7~9mで推移していたものが平成14年度から上昇(つまり透明度が増している)していて,平成16年度は12.9mとなっている.アオコ等の富栄養化の元凶となる栄養塩(窒素やリン)の量も環境基準を大きく下回る量で,増加傾向も見られない.(いずれの測定も湖心による)
ところが,水質結果でひとつだけ懸念されることある.それは,PH(ペーハー)が平成8年度まではPH5前後の酸性で推移していたものが,徐々に上昇してきて,平成16年度はPH6.1となり中性化が進行している結果となっていることである.しかし,この中性化の原因がいまだに特定できていない.調査の結果,流入河川の水質にも変化が起こっていないし,平成8年に開通した磐越自動車道に冬期間まかれる凍結防止剤(塩化カルシウム・塩化ナトリウム)との因果関係も確認できなかった.今もって,猪苗代湖の中性化は謎に包まれているのである.
中性化が進むと,いままでの猪苗代湖の水環境が変化し,生態系の変化が予想される.僕も初めて知ったことなのだが,猪苗代湖の水の中では,長瀬川から流入した鉄やアルミニウムを含む酸性の水が,猪苗代湖内の有機物(有機リンや有機窒素など)と結合してフロック(濁りの固まりのような泥)を形成し,そのフロックが湖底に沈降していっているのだそうで,この中和反応によって猪苗代湖の水質は非常に良好になっているとのことである.ロボットカメラで湖底を眺めたら,3cm程度に積もった茶褐色のフロック(泥)が確認されている.そのため水面から2~30m程度以下の水深では,このフロックの影響で逆に濁度(濁り)が非常に大きくなっているとのことである.このまま中性化が進行すると,この中和反応による水質浄化が行われなくなり,長瀬川の流入水の影響が遠くて及ばない湖南地方などで,有機物による富栄養化が起こって水質が悪化することが懸念されている.
また,植生については,絶滅危惧種に指定されているアサザや,栄養塩を吸収するヨシなどは増殖している傾向にあると言っていた.水質改善という点ではいいことなのだが,増殖している背景には,成長に必要な栄養塩類が多く流入しているからであると予想されており,つまり,猪苗代湖に流入する水質に富栄養化の原因となる栄養塩が多く入り込むようになっているのではないかとのことであった.また,ヨシは栄養塩を吸収して水質の浄化は行うが,吸収された栄養塩はヨシの中に蓄積されていくということで,この蓄積が猪苗代湖の土に影響を与えないのか心配であるとの専門家の指摘があった.
猪苗代湖が綺麗で美しく,澄んだ水であることの背景には,強い酸性であるということが挙げられる(農業を行う側としては貧栄養の水なので敬遠される水質である.安積疎水の受益者は低温で貧栄養水なので大変だろう.)が,これは過去から受け継がれている猪苗代湖の財産なので,酸性を維持できるような対策を行って綺麗な猪苗代湖を維持していくべきであろう.

No.31 福島空港を改名して「福島野口英世空港」に

2004年11月1日より新千円札が発行された.肖像は野口英世.福島県が生んだ偉人である.福島県といっても広いのであるが,生まれは猪苗代町で,その後青春時代を会津若松市で過ごし,黄熱病研究のため外国に渡航したのである.地元福島の夕方のニュースは野口英世のニュースで占められており,新札発行に寄せる期待の大きさが伺える.ところで,諸外国の空港ではその国で活躍した著名人を空港名にすることが多い.例えば,パリのシャルルドゴール空港,ローマのレオナルドダビンチ空港,ニューヨークのジョンエフケネディ空港といった具合に.イギリスのリバプール空港はジョンレノン空港に改名している.日本でもこれに習って,坂本龍馬の高知空港では「高知龍馬空港」と改名しており,時刻表などの公の印刷物にも「高知龍馬」の文字が記載されている.
ここで,いっそのこと,福島空港も「福島野口英世空港」に改名したらどうだろうかとの意見が出されている.恐らく,東日本以外の人は野口英世が福島県出身だということを知っている人は少ないと思う.こうすれば観光客の増加によって,伸び悩んでいる福島空港の利活用にも多いに役立つのではないか.福島県民200万人を相手にするのではなく,日本総国民1億人を相手にPRをするのである.福島空港の存在している場所が,中通りの須賀川市・玉川村なので,野口英世とは関係ない土地だとの意見が,県内から出そうであるが,ここは広い視野に立って,会津の野口英世ではなく,福島県の野口英世という位置づけで考えたいものである.むしろ頑固な会津人から,福島空港は会津ではないので命名されては困る!などといった意見が出そうでもあるが,地元の猪苗代町の町議会では,「福島Dr野口英世空港」へ改名することへの意見書を提出し,地元住民の運動の盛り上がりを起こそうとしている.野口英世は世界の野口なので,成田野口英世空港にしてもいいくらいなのである.

No.30 三万石の「ままどおる」

薄皮まんじゅう,ゆべしを紹介したら,ままどおるも紹介して欲しいとの依頼があった.こちらも郡山では有名なお菓子である.郡山市に本社のある三万石の代表するお菓子で,ミルクとバターを使ったまろやかな味わいで,洋菓子のような和菓子!といった感じである.「ままどおる」とはスペイン語でお乳を飲む人々という意味だそうで,昭和42年に発売されてからの人気商品となっている.ホコホコとした感触で,この舌触りはなんと表現してよいのか,パンケーキの生地の中にクリームあんこが入った感じといったところか?

No.29 郡山にも「メロンパン」を求めて行列が・・・

郡山にも行列が出来る店ができた.駅前から国道4号線まで延びる駅前大通りのアーケード内に,全国展開するチェーン店の「ボンジュール神戸」という京都市に本社のあるパン屋さんが8月中旬にオープンしたのであるが,連日1個130円のメロンパンを求めるお客で行列ができているのである.休日には大行列となり,車の中からもその様子がよくわかる.このメロンパンは焼きたての無添加であることが売りで,口コミで市民の間に広がったといい,今では1人10個までの限定販売も行っている.まだ食べたことがないので,今度食べてみようと思う.この話題は新聞にも掲載されていたので,郡山で一般市民が行列を作っているという光景は,よっぽど珍しいのではないかと思う.

No.28 朝日町の飲屋(スナック)街

「忽然とネオンが浮かび上がる不思議な街」,朝日町の飲屋街はこんなイメージである.どうしてこの場所にこのような飲屋街が形成されているのか.郡山市役所と郡山郵便局と内環状線に囲まれた地区に,非常に不思議な空間が広がっている.駅からは遠いし,しかも,ゴチャゴチャとした路地に色々な形の建物が建っている飲屋街ではなく,5軒が1棟となっている長方形のアパートのような建物が,3~4棟程度ならんで建っており,入り口には同じようなネオンがつけられて,飲み屋やスナック・パブなどがずらりと並んでいるのである.歴史的に形成された街ではなく,あたかもとってつけたようにスナック街が形成されたような,「スナックのニュータウン」みたいな空間なのである.まったく同じような建物なので,どの店がどの名前なのか覚えづらい.夜に歩くと,「何なんだこの空間は?」と思わせる.一説には,市役所の裏だから飲屋街が形成されたんだ,という意見もあるが,真相を知りたい飲屋街であった.
そしてその後,タクシーの運転手さんに聞いてみた.すると,駅前よりも地価が安いために飲屋街が移ってきたといい,飲み代も安く済むのだということであった.

No.27 ますますヒートアップ,仙台郡山間の高速バス熾烈な戦い!

新規参入の富士交通の参加によって,仙台郡山間の高速バスの競争が激化していることはNo.6で紹介した.その後,熾烈な競争は留まることがなく,各社次々と戦略を打ち出している.新規参入組は仙台市に本社をおく富士交通のみであったが,福島県白河市に本社をおく桜交通が加り便数も増便され,新規参入2社あわせて1日14往復の運行となった.基本の片道運賃は1800円と変わりがないが,2枚綴りの回数券は既設運行3社(福島交通,宮城交通,JRバス東北)が2600円から2400円の同額に値下げすると,新規参入組はそれまでの2400円から2300円にまたまた値下げして差別化を図っている.さらに,既設3社組はいままで1時間に1本程度だった便数を倍増して約30分間隔とし,1日24往復の運行とした.そして,2004年6月19日より回数券の値段をさらに100円さげて,新規参入と同額の2300円に値下げすることを決定した.こうなってくるとイタチごっこで,どこまで値段が下がってくるのだろうか.片道1800円なのに対し,往復だと2300円なのだから,破格の割引率である.いつかは,片道1800円,往復1700円という時代がくるのだろうか?
お互いの熾烈な競争は随所に見ることができる.
仙台駅ののりばは宮城交通の待合所のとなりに,新規参入組のバス停がある.新規参入組には待合室がない(郡山にはある)のだが,宮城交通の待合所入り口には,「この待合室は下記のバス会社をご利用する方の待合室です.」と書かれた看板がわざわざ掲げられており,もちろん宮城交通と共同運行を行っている会社名のみが書かれている.待合室のガラスには,福島・郡山線の回数券がさらに値下げすることが大きく宣伝されている.
既設3社(宮城交通)のバス本数も多くなっていることから,2台が同時に止まれるように補助バス停が設けられた.その位置が,新規参入組が置いているバス停といままでの既設3社が利用していたバス停との間で,新規参入組のバス停にほど近い位置に置かれた.つまり,新規参入組のバスが止まっている場所に割り込ませるように補助バス停を設けたのである.新規参入組のバスが止まっているときは,この補助バス停にバスを止めることはできないが,新規参入組のバスが発車するとすかさず既設会社はバスを前に移動させて補助バス停を使うようにしている.でも,補助バス停の置かれている位置は,宮城交通の待合室の正面なので,先にバス停を置いた新規参入組の方が優位なのか,宮城交通の待合室は以前からあって,その前の位置なので補助バス停を置いてもいいではないかという理屈の方が優位なのか.こうなってくると,隣の家との境界争いみたいな話になってくる.
土曜日,買い物客が帰る時間帯である19時のバスに乗ったが,新規参入組は12名程度,既設会社組は6名程度であった.今は,往復で100円の料金差があってお茶が出される新規参入組の方が軍配が上がっていたようだが,いずれにせよ5社合わせて1日に38往復も走っているのだから,どう考えても供給過剰である.既設大手3社も,もう利益などは関係なく,会社のメンツにかけて意地になって競争しているようにも見える.利用する方としては,安くてガラガラのバスに乗れるのでありがたい.この競争どこまで続いていくのだろうか.ちなみに,一番最初に運行されたのは2000年3月15日で当時はたった1日6往復であった.
ところが,2004年8月,富士交通は会社更生法を適用し,事実上の倒産となってしまった.高速バスは続行するようであるが.

No.26 ホテルハマツ

駅前から延びるさくら通りを走っていき,坂を上った虎丸町に「ホテルハマツ」が建っている.郡山随一の高級ホテルで,かつては東京のアメリカ大使館隣に建っているホテルオークラの系列に加盟していた.もともとは,昭和28(1953)年に郡山で濱津衣装店として貸衣装を行っていたのが始まりで,冠婚葬祭業として成長していき,会津平安閣やはまつ典礼などをオープンさせていった.ホテルハマツは平成3年(1991)年に開業した比較的新しいホテルであるが,ふくしま国体開催時の秋篠宮殿下の来館をはじめ,皇太子殿下および妃殿下,常陸宮殿下及び妃殿下などの皇族方も利用したことのある気品あるホテルとなっている.ところが,バブル崩壊の波はこのホテルにも押し寄せ,ホテルハマツを経営する「ホテルはまつ」が120億円の負債を抱えて民事再生法の適用を昨年の夏(2003年8月)に受けた.産業再生機構の支援を受けたうすい百貨店もそうであるが,高級感を目指した大きな施設が相次いで破産していることは残念である.地方都市においては,高級派よりも庶民派の施設の方が生き残れるのかもしれないが,地域の文化レベルの向上を図る上では重要な施設である.
ちなみに,1泊の宿泊料金は約15,000円~.インペリアルスイートルーム(124.8m2)として1泊1室231,000円(2人まで可)の部屋もある.平日昼には1,050円のランチタイムを実施しており,ちょっとした料理が手頃な値段!?で食べることができる.しかし,奥様方の来店が多いこと,多いこと! クリスマスシーズンになると,正面には大きな電飾ツリーが飾られ,恒例の「中森明菜ディナーショー」が行われている.(2004年は美川憲一ショーであった.)

No.25 おにぎり「たけや」

堂前町におにぎりや団子の専門店「たけや」がある.ここのおにぎりはお勧めである.梅,たらこ,味ご飯,きのこ,わかめ,いなりずしなど,手作りおにぎりがショーウィンドーに並べられ,さらにお総菜や団子なども売っている.値段も110円程度とコンビニとさほど変わりなく,ご飯の味もよい.包装もなかなか凝っていて,日本昔話にでてくる握り飯を竹の笹でくるんだような包装紙におにぎりが詰められて,左右から重ねるようにフタをして,ぺらぺらの紙で包んでくれる.透明なプラスチック製のパックと違い,なかなか食欲をそそる包装なのである.土日の昼時になると,一方通行の道路には車がびっしり止められて行列ができる程で,店内のおばちゃんは忙しそうに客をさばいている.場所は,国道4号線の消防署前から裁判所方面に入っていったところの,如法寺前にある.ちなみに,うすい百貨店のB1階にも出店しているが,包装がプラスチックのパックであり,本店で造った商品を運んでくるようなので,できたての味があじわえず,販売の回転率が良い本店で買う方がよい.また,県道郡山湖南線から静団地に入ったところに姉妹店「さくら」が営業している.

No.24 桜前線は南下中

厳しい冬もやっと過ぎ去り,ようやく桜がほころぶ季節となった.今,郡山市では桜が満開で,あちこちでピンク色の桜が咲き誇っている.不思議なことに福島県の中通り・会津では,桜前線は南下していく.一番早く桜が咲くのは,一番北に位置する「福島市」で(福島県内で最も早いのは「いわき」だが・・),その後に「郡山市」,さらに時期が遅れて一番南の「白河市」と咲いていく.白河と同じくらいの時期に会津若松市が満開となり,その後に,南会津の田島町,猪苗代湖のある猪苗代町へと移っていく.これは,桜の咲くための条件である気温が密接に関係しており,暖かくなる順番に桜が咲いていっている.福島市の海抜は66m,郡山市は海抜245m,白河市は361mなのである.南に行くに従って,標高が高くなっているのである.
このため,冬も南の方が寒い傾向にあり,仙台から東京に出張に行くビジネスマンが,仙台では全く雪がなかったのに,新幹線に乗って車窓を眺めていると,南に向かっているにもかかわらず,段々と白い雪景色と変わっていき,栃木県の那須を過ぎると,また雪が無くなってくるといった不思議な風景がよく見られる.ちなみに,会津若松市の海抜は218m,南会津の田島町は海抜550m,日本第4位の湖である猪苗代湖は海抜514mのところにある.

No.23 寒波の大雪で大渋滞!

冬も最も厳しい季節になってきた.福島=雪の多く降る所というイメージがあるが,実際大雪が降るのは会津地方で,中通りでは思ったほどは雪が積もらない地域であり,春先にドカッと降る程度のようである(といっても今年初めて住むので実際のところは判らないが・・・).
ところが先日,郡山市で35cmの積雪があり,街中大混乱に陥った.道路は大渋滞,バスはこないしタクシーはつかまらない.完全な交通マヒ状態になったのである.郡山でこれだけの雪が降ると,もうお手上げ状態である.除雪も慣れていない地域なので,会津地方のように綺麗でスムーズな除雪作業が完了せず,ボコボコになった圧雪がいつまでも道路上に残ってしまう結果となってしまう.特にひどいのが,日陰の路地裏の通りであり,ボコボコでツルツルになった氷(雪がいつのまにか踏み固まって氷になっている)が路面に残ってしまい,車のハンドルが思うように効かず左右に振られながら超徐行で走っている.このときばかりは4WDでよかったな,と思ってしまう.4駆でないと前輪がスリップして発進できなかったり,車の尻が振られてクルリとまわったりと,思った通りに車が動いてくれないのである.
すでに雪が降って4日間が経過したが,未だに日陰部の道路の雪は解けず,道路は大渋滞となっている今日この頃であった・・・.

No.22 大雪でも「普通の靴」

冬将軍の到来である.寒波によって会津では大雪となった週末であったが,郡山でも雪となり道路は圧雪シャーベット状となっている.駐車場なども雪と水でビショビショであり,車から降りた人々は足早に店へと走っていく.会津では,大雪になるとたいていは「長靴」を履いて買い物などに出かけるのであるが,郡山では大雪でも99%の人が普通の靴を履いていた.確かに,長靴は見た目も格好も悪い.東京でも雪が降ったからと言って長靴を履いて街を歩いている人など皆無であり,長靴は「ダサイ」の代名詞なのである.僕は今日,CDを買いに「TUTAYA」に長靴を履いていったら,誰も長靴なんて履いている人がいないではないか.でも,声を大にして言いたい.大雪には長靴が最適である!長靴に勝るものはない!スノトレということも考えられるが,やっぱりビショビショの雪と氷と逃げ場の失っている水が溜まっている駐車場を歩くには,「長靴」が最高なのである.

No.21 国道4号線のイルミネーション群

クリスマスシーズンを控え,あちこちでイルミネーションが見られるようになった.そんな中で,車を運転していて特にイルミネーションが目につく地区がある.それは,国道4号線の郡山駅から須賀川方面に走って図景町までの三菱電機の工場がある「本町」や「栄町」付近である.お互いのビルが競い合っているように,それぞれのビルでツリー型の電飾にしたり,入口の屋根に電飾を飾っていたりしている.まさに,イルミネーションストリートである.郡山の冬は初めてであるが,これほどまでに街中がイルミネーションに包まれているとは思わなかった.気温が低下し,寒い冬がやって来ているが,ちょっと心がホッとするイルミネーションであった.

(このページは2003~04年に記載されたものです)

郡山見聞録【1-20】[一括掲載]

(このページは2003年に記載されたものです)

No.20 おばあちゃんの民話茶屋

郡山駅の2階・新幹線改札口付近に「おばあちゃんの民話茶屋」というコーナーがある.ここでは毎日,県内各地からの語り部さんが来て,地元の民話を聞かせてくれるという,一風変わった施設である.上演時間は11時,13時,15時の3回あり,無料で出されるお茶を飲みながら,椅子に座って昔話を聞くことができるのである.さらに,店内では民芸品の販売も行っている.コンコースでは,もんぺ(?)のような服をきた人が呼び込みを行っており,平日の昼間でも年配の方などが,話に聞き入っている.運営は,NPO(特定非営利活動法人)である「語りと方言の会」が行っており,福島の文化・伝統を伝える施設として,なかなかユニークなものである.お時間がある時に,寄ってみてくなんしょ!!

No.19 並木温泉

郡山市街地の中に温泉がある.うねめ通りの福島トヨタのディーラーから入ったところの並木3丁目に「並木温泉」がある.ここに温泉施設ができたのは1985年頃だといい,当時は小さい浴槽がある小さな温泉施設であった.2000年に現代風に建て直して今の「並木温泉・ゆの郷」となった.入浴料は500円.この安さで温泉に入れるのだからたまらない.タオルなどを持ってこなくても,プラス200円でレンタルのタオルセット(大小2つのタオルが入っている)が用意されているので,突然温泉に入りにきても何の問題もない.泉質はナトリウム硫酸塩泉で,効能は高血圧,動脈硬化,腰痛,皮膚病などとなっており,透き通った無色透明の湯です。温泉は,薄めたりしていないので,湯上がりには温泉の成分が体に染みついて「ぽっかぽか」となる.サウナも付いているので,サウナ好きにもたまらない.食堂も付いているので,お腹がすいているときも大丈夫である.もちろんビン牛乳も売っている.ちなみに回数券も販売されているが,5000円で11枚綴りなのはいいのだが有効期限が1ヶ月しかないので,毎日入るくらいじゃないと回数券は使えない.

No.18 西部プラザ内の「ビレッジ・ヴァンガード」

西ノ内の西部自動車学校跡地に「西部ブラザ」がある.第1期工事分として平成元年にイトーヨーカドーをキーテナントとしたビルが完成し,第2期工事分として平成12年にケーズデンキやスーパースポーツゼビオなどをテナントとしたビルが完成した.これらのビルは高架の空中歩道で結ばれている.そのケーズデンキの入る1階の奥の方に,ちょっと面白い「ビレッジ・ヴァンガード」という店がある.
この店はエキサイティング・ブックストアーとして全国展開している本屋(本社:名古屋)なのであるが,一歩店に入った感じでは本屋という雰囲気よりは,混沌としたカオス状態の雑貨といった方が似合っている.確かに商品は「本」が一番多いのであるが,それ以外に,菓子,CD,ライター,グッズ,おもちゃ,ポスター写真など,有りとあらゆる物が並べられており,見ていて楽しい.
それも,非常にマニアックな奥の深い雑貨が並べられており,建築都市の部門では「コルビジェを歩こう」という本があったり,お菓子ではキムチ焼きそばやドクターペッパー,懐かしのスプライトやカナダのジンジャーエール,ビンのコーラ,アメリカの年代物のジュークボックス,郡山出身のロック歌手のCD,物珍しいインテリア商品,ドクタースランプあられちゃんの漫画,旅のコーナーでは香港の九龍(カオルン)城の写真集があったりと,各分野マニアックでその筋の世界のことをよく知っている人にとっては,興味のそそる品揃えをしていると感じる.見ているだけでも飽きない店である.
ちなみに,郡山ではこの他に駅前のアティー(前西武百貨店)5Fに店を出している.

No.17 郡山ユラックス熱海

郡山市にも「熱海」と呼ばれる地名がある.本場,静岡県の熱海と同じく温泉が湧き出る温泉街で,こちらの熱海は頭に「磐梯」がついて「磐梯熱海温泉」となっている.泉質は単純泉,単純硫化水素泉で,胃腸病,皮膚病,リューマチ,婦人病,神経性諸疾患に効能がある.ここに,郡山市観光振興公社が運営する複合温泉施設「ユラックス熱海」がある.日帰り温泉入浴施設の他に,レストランや会議室,3000名収容の大ホール,温水プールにスケート場,トレーニングルームなどが備わる施設である.入浴料は,1回400円(休憩室利用の場合は1日1000円)と破格の安さで,さすがは公共施設のなせる技である.タオルなどは付かない.露天風呂やサウナもついており,風呂場も広々としている.値段の安さもあって,休みの日は家族連れで賑わっており,休憩室を利用して1日がかりで温泉にやってゴロゴロする団体も多い.
男女の入口が別れるところでの,小さな娘1人,息子1人と父母の家族の一コマ・・・・
父 「こっち(男湯)に来るか・・・・」
子 「こっち(女湯)に行く」
母 「ほら,お父さんから誘いが来ているわよ!」
子 「やだ!」
父 「じゃぁ,お母さん大変だけどよろしくー(笑顔).」
母 「(苦笑い)」
お父さんは子供達と一緒に入りたいけれども,面倒を見るのが面倒くさいので一人ゆっくり入れることに成功(でも,内心寂しい思いをしているのかもしれない).お母さんも,お父さんに預けたかったのだが,子供達と一緒に入ることになった.ユラックス熱海の休日には,このような光景がよく見られる.

No.16 郡山駅ビル・ピボット(Pivot)

郡山駅の東京寄り新幹線高架下に駅ビルのショッピング街「ピボット(Pivot)」がある.この中には17店舗のテナントが入っており,パン屋や総菜屋,食料品,飲食店などがあって,駅前において食料品などの買い物ができる場所となっている.この中でお気に入りの店がいくつかある.
まず,輸入食品を扱っている「ジュピター」.ここでは,世界各国の輸入食料品を扱っており,さながら外国のスーパーで買い物をしている感じになる.手に入れにくい輸入食品はここにくれば大抵揃うのではないか.コーヒーや紅茶を始め,各種のチーズ,パスタ,タイなどのエスニック食品,中華材料,香辛料など豊富に品揃えがある.ベルギー王室御用達のゴディバのチョコレートが人気商品だとか.買う物がなくても,なんとなくふらっと立ち寄ってしまう店である.
次に立ち寄るのが一番奥にある「食品館」.一見するとワンフロワーでスーパーのように品物が並べられているのであるが,野菜・果物屋,肉屋,魚屋の3店の販売区画が厳密に区切られており,それぞれの品物は,それぞれのレジに持っていって精算しなければならない(現在は共同になった).つまりキャベツと鶏肉を買いたいときは,まずキャベツを青果のレジで精算し,そのあと鶏肉を持って肉屋のレジで精算しなければならない.最初はちょっととまどったが,魚屋の鮮魚・刺身などは色つやもよく鮮度の良い商品が並べられ,肉の種類も豊富で量り売りが多い.ここの魚屋「北辰」は,活きが良くて新鮮なことで主婦の間でも評判が高く,はるばる遠くから買い付けに来る客も多いとか.寿司が好きなので,よく魚屋で寿司を買うのだが,面白い商品として「貝づくし(480円)」というのがあって,「ホタテ貝」「赤貝」「ホッキ貝」「トリ貝」「ロコ貝」「ミル貝」の6つの貝だけが入っているセットがある.「貝好き」にはたまらない商品である.

No.15 セブンイレブンにATM

郡山だけの話題ではなく福島県全体の話であるが,2003年10月より福島県の主要なセブンイレブンとイトーヨーカドーにアイワイバンク銀行のATMが設置されるようになり,東邦銀行とアイワイバンクとの間で提携を結んだことにより,コンビニで24時間お金が下ろせるようになった.東京などでは既に導入されていたが,東北では初めてであるとのこと.アイワイバンクは郵便貯金とも提携を結んでいるので,郵便局のキャッシュカードでもお金を下ろすことができ,非常に便利になった.手数料は,東邦銀行のカードでも郵便局のカードでも,アイワイバンクのATMを使用していることになるので,他行で出し入れするときの手数料が適用される.平日の日中は105円,それ以外は210円となる.ただし,東邦銀行のカードは来年の1月まで手数料割引(105円引き)を行っているので,今のところ平日昼間は手数料がかからないようになっている.ただ,ちりも積もれば山となる,手数料は以外とバカにならない.郡山郵便局では平日は23時まで手数料無料でお金が下ろせるし,土曜日は21時まで,日曜日でも19時までやっているので,多少手間がかかっても銀行や郵便局でお金を出し入れする方が面倒くさいけれども得ではある.

No.14 郡山駅の立ち食いソバ

郡山駅の新幹線改札口を入ってすぐのところに伯養軒NREが営業する立ち食いソバ屋がある.まぁ,どこにでもある店構えであるが,ここのお気に入りメニューとして「なめこそば」がある.なめこと言うと,みそ汁にいれる小さいネバネバしたなめこを連想するが,ここのなめこは大きな傘をもつ直径2cm位のなめこがたっぷり入ったご当地そばといったところである.これが,あっさりしていてきのこファンにはたまらない.新幹線までの時間にちょっと余裕があるときなど,軽く腹ごしらえをするのにはちょうどよい.380円である.ちなみにこの店は新幹線の構内と,2階の自由通路の両方にカウンターがあるので,新幹線の切符を買わなくても2階コンコースに行けば,誰でも食べることができる.なお,「きのこそば」というのもあるので,お間違えないように.きのこそばでは,色々なキノコが入っているそばがでてきます.

No.13 大宮駅を利用しよう(新幹線で東京へ行く場合の知恵)

東京に行くのに新幹線は大変便利である.なにしろ郡山から東京駅まで約1時間30分で到着してしまうのだから,移動時間としてはちょうどよい時間である.しかし,ビジネスで交通費がでるならともかく,運賃が高いのがちょっとネックである.大人「普通運賃+特急券指定席」で片道7970円,往復15,940円もかかってしまうのである.しかし,これを少しでも安くする方法がある.それは大宮駅を利用することなのである.
新幹線の特急料金は距離200kmを境に料金が変わるようになっている.郡山-東京間は226.7km,郡山-大宮間は196.4kmであり,それぞれ指定席特急料金は,東京駅までが4,080円,大宮駅までが3,030円となる.つまり,大宮駅で下車すると,片道1,050円,往復では2,100円も安く済ませることができるのである.これを利用すれば,往復13,840円で新幹線に乗ることができる.時間的な視点からも比較をしてみると,実は大宮・東京駅間は騒音問題による周辺住民との協定により,最高時速が110kmに押さられているため,思ったよりも時間がかかり,26分の乗車時間となる.一方,東北本線や高崎線の在来線を利用した場合の乗車時間は,上野・大宮駅間でなんと25分なのである.つまり,東京から大宮までは在来線でもさほど時間が変わらないのであり,大宮駅で新幹線を下車して,在来線に乗り換えて東京に向かった方が,大変お得になるのである.新宿や渋谷方面に向かうのであれば,大宮で埼京線に乗り換えれば,快速で30分程度で池袋まで行くことができる.
さらにお得な方法として,指定席のついた新幹線特急回数券のばら売りを利用する方法がある.これは,6枚綴りで売られている回数券を金券ショップなどでバラで購入するのである.これを利用すると大宮駅までの切符では,片道約5,800円(往復11,600円・金券ショップによって値段が違う)で購入することができる.ただし,回数券を利用する場合は大宮駅までのきっぷなので,都内の下車駅では精算することになる.しかし,ここでもお得な方法があって,大宮から先の東京方面では「特定区間運賃」が設定されているため,通常の運賃計算表ではなく,さらに安い運賃計算表を用いて計算される.そうなると,とおしで郡山から東京都内までの切符を買うよりも,大宮でわざわざ一旦下車して都内までの切符を買い直した方が,実は安くなることが多いのである.ちなみに,大宮駅から東京駅までの片道運賃は540円(往復1080円)となる.大宮駅までの回数券バラ売りを使用して東京駅で大宮・東京駅間を精算をした場合は,往復12,680円となるのだから,回数券のばら売りを利用して下車駅で大宮駅からの運賃を精算する方法が,一番安いということになる.ばら売りの回数券が買えなくても,自由席の特急券で大宮駅乗り換えを利用すれば,指定席回数券のばら売りとそれほど差はなくなるので,突然の旅行の時でも自由席で大宮駅乗り換えの方法はお得である.

乗車券 特急券 運賃 備考
郡山-東京(普通乗車券) 郡山-東京指定席 往復
15,940円
郡山-東京(普通乗車券) 郡山-大宮指定席 往復
13,840円
郡山-大宮(回数券)
+大宮・東京間の普通運賃
郡山-大宮指定席回数券) 往復
12,680円
下車駅で精算のこと
金券ショップで5,800円で購入の場合
郡山-東京(普通乗車券) 郡山-東京自由席 往復
14,920円
郡山-東京(普通乗車券) 郡山-大宮自由席 往復
12,820円

No.12 うすい(USUI)百貨店

うすい百貨店は郡山を代表する地元百貨店である.創業は江戸時代の寛文2(1662)年の物産問屋が前進で,1967年に地元デパートを買収してうすい百貨店を設立したものである.当時は大変な賑わいだったというが,郊外への大型店の出店により客足は減少していた.そこで,1999年に駅前再開発事業に合わせて全面リニューアルし,地上11階建て地下1階の売り場面積31,500m2の東北最大級の売り場面積をもつデパートに生まれ変わったのだが,長引く景気低迷も影響し売り上げが伸び悩んでおり,産業再生機構の支援が決定した.
福島県の消費文化の向上には,うすい百貨店の存在は欠かせない.なにしろ高級ブランドである「ルイ・ヴィトン」や「ティファニー」,「シャネル」,「クリスチャンディオール」などの店舗が入り,地下の食品売り場では「京都鼓月」や「自由が丘ポエムドメリー」,「赤坂トップス」など全国の銘菓が並べられている.地下では,いわきの「メヒコ」も出店しており,あの名物「かにピラフ」を買うこともできる.
個人的によく足を運ぶのが9階の「八重洲ブックセンター」.ちょっとした本を東京で買うときは,神田神保町などに足を運んで探してみるが,最後には東京駅八重洲口南口の八重洲ブックセンター本店で買うことが多い.というのも,この本屋は本の分類による陳列が非常によくまとめられており,目的の本をわかりやすく並べてあり見つけやすい.これは店員の「目利き」によるところが大きいと思われる.郡山店の場合は,本店ほど整然と並べられていなかったが,専門書も含めて本の種類の多さでは郡山でも最大級の方であるように思う.(その後平成16年12月の大塚家具の出店と同時期に,八重洲ブックセンターの専門書などのコーナーは無くなってしまい,売り場面積が半分くらいになってしまった.普通の本屋と変わらなくなってしまった.場所も10階に移動.)
うすい百貨店は,是非再建計画による再生を乗り切ってもらいたいデパートである.

No.11 柏屋の「薄皮饅頭」

「お帰りなさい,故郷へ」のCMでおなじみの柏屋である.「かんのやのゆべし」を紹介したからには,「柏屋の薄皮饅頭」を紹介しないわけにはいかない.「かんのや」が東の横綱だったら,「柏屋」は西の横綱と言ったところか.柏屋と言えば「薄皮饅頭」である.
柏屋(本社:郡山市)の薄皮饅頭は嘉永5(1852)年に,柏屋の初代である本名善兵衛 が、奥州街道の宿場町として賑わった郡山で薄皮茶屋を創業したのが始まりである.以来150年にわたり少しずつ味を変えながら,市民に愛されている銘菓なのである.
個人的には「あんこ」よりも「皮」の方が好きなので,「薄皮」などと聞くとゾッとするのであるが,あんこが大好きな饅頭ファンにとっては,大変うれしいウスカワである.「こしあん」と「つぶあん」の2種類があり,好みのあんこを選ぶことができる.写真左が「こしあん」で,写真右が「つぶあん」である.郡山駅や市内のイトーヨーカドー系のスーパーでは大抵販売している.

No.10 新幹線通勤

中通りは新幹線が縦断して走っている.北海道・岩手に次いで,日本第3位の面積を誇る福島県は,「会津・中通り・浜通り」と3地方に分けられている.県内に転勤になったときに,中通り地方圏内は新幹線が通っているおかげで自宅から新幹線通勤を行うことができる地域なのであるが,結構平日の朝や夕方にホームに行くと,かなりの数のサラリーマン達が自由席乗り場に列をなしており,こんなに新幹線を利用している人が多いのかと驚いてしまう.今は,2階建てのMAXが主体となっているので,座れないことはないそうだが,最も利用客が多いと思われる「郡山から福島まで」はたったの15分という早さ.寝ている暇もないほどの乗車時間である.
この「15分」という時間であるが,飲み会などで酒を飲んだあとに乗る場合は,気を付けなければならないのだという.つい,うとうとと寝てしまうと「OUT!」 気がつくと仙台だったり,気がつくと宇都宮だったりと,ひどい人の場合は大宮だった,なんてこともあるらしい.乗り越しの経験は誰でもあると思うが,新幹線の場合,乗り越しによる移動距離の度合いが桁外れになってしまい,戻るにも料金がかなりお高くつくという欠点がある.通勤電車で2~3駅といった次元とは話が違うのである.
郡山・福島間の新幹線通勤定期代は52,450円(H15.8現在)となっている.今は東北本線の在来線よりも,新幹線のほうが本数が多く便利になっており,最終も23時頃着まで走っている.

No.9 幸楽苑のラーメン(会津っぽ)

最近東京進出を果たしたラーメンチェーン店の「幸楽苑」であるが,本社は郡山市に存在する.福島県で数少ない東証1部に上場を果たしている企業である.福島県民にとっては「会津っぽ」という店名のほうが馴染み深いのであるが,低価格な品揃え(中華そば390円)とバランスのとれた味が大ヒットし,平日はビジネス客で週末は家族連れでいつも混雑しているラーメンチェーン店である.もともとの創業は,城下町「会津若松市」に味よし食堂として昭和29年に開業したのが始まりで,その後事業を拡大するために会津若松に工場を建設していったが,徐々に工場や本部を郡山市田村町へシフトし,現在に至っている.北は秋田県,南は静岡県まで展開しており,最近関東地方への進出を果たした.
全国展開をするにあたって「会津っぽ」という名前をやめて,「幸楽苑」という店名を全面に出すようにしている.会津若松生まれで会津ファンの僕としては,会津で創業したラーメン店なのだから「会津っぽ」という店名を残して事業展開して欲しかったが,麺の太さは会津で食されているものとはちょっと変えており,日本国万民に愛されるように中太の麺(いわゆる東京の人にとっては普通の麺)となっている.そういう意味では会津ラーメンとは言えないラーメンが今は出されているのかと思うが,多加水熟成麺という製造法は同じである.会津ラーメンは,ご存じ「喜多方ラーメン」と同じく太い縮れ麺で,あの太麺を食べないと僕なんかはラーメンを食べた気がしないのであるが,地元の商店街(特に若松の方)では「会津ラーメン」と「喜多方ラーメン」は違うんだ!と頑固に主張している人もいる.会津で食されているラーメンは喜多方ラーメンと一緒であると思う.ただ,昔の幸楽苑の味を知る40歳代以上の方がこの「会津っぽ」のラーメンを食べると,「そのまま昔の味を再現していて懐かしい」と言う声が聞かれる.
なにはともあれ,会津若松で生まれた幸楽苑のラーメンが,いまや東日本にチェーン展開される大きなラーメン店に変貌し,福島県を代表する大企業に成長しているのであった.(幸楽苑ホームページ)

No.8 パチンコ名古屋

郡山駅前アーケード商店街の一角(駅から見ると中程を右に曲がった一番奥)に「パチンコ名古屋」という地区が存在する.その名の通りパチンコ屋が何軒か並んでいたためにこのような名前が付けられているのだが,近年の郊外型パチンコ店の登場により,ちょっと客足はいまひとつとなっている.アーケード入り口の上部には,「ナゴヤビル御案内・パチンコ名古屋」という看板が掛かっているが,パチンコが駅前にしかなかった時代の往年の賑わいを連想させる風景である.その中の1件に「名古屋ホール」というパチンコ屋があるが,この店は今は設置されていない機種の台を1台ずつ「ずらずら」と並べてあり,その数も2シマにも3シマにもわたっていて,半端ではない様々な懐かしい台が置いてある.すべて現金機で打つようになっており,これまた懐かしの500円や100円玉をいれて玉を自分で手ですくって台に流し込む方式で,台の上には回転数などを示す情報板などはついておらず,呼び出し用のボタントランプだけがついている店である.消して換金率は高くなく,1箱だして3500円程度であるが,かつてのなつかしの台を打ちたいならお勧めのお店である.

No.7 かんのやの「ゆべし」

福島県で「ゆべし」といえば,三角形の形をした茶色いものを連想する.ゆべしとは,漢字で書くと「柚餅子」となり,味噌・米粉・うどん粉・砂糖・クルミなどをまぜ,柚の実の汁を加えてこねて蒸した菓子のこと(広辞苑より)であるとのことなので,全国各地いろいろな形の柚餅子があってもおかしくない.
このかんのや(本社:郡山市)の柚餅子は歴史が古く,300年以上も昔の江戸時代,三春において戦闘にいく兵士の食料としてつくられたのが始まりで,故事にならって鶴の形をイメージして三角形になっているとのことである.それ以来,かんのやの代表的なお菓子として,現在でも有名になっているのである.姉妹品として,うめあんのゆべし,くろごまゆべし,くるみゆべしなどがある.東京では,三越と伊勢丹などでしか手に入らないお菓子である.

No.6 富士交通の殴り込み!(仙台・郡山間の高速バス)

東北の大都市・仙台へ向けて,郡山駅からも高速バスが走っている.福島交通・JRバス東北・宮城交通の3社の共同運行によって運行されていたが,バス事業の自由化に伴って昨年(2002年)の秋に観光バス事業だけをやっていた仙台市の富士交通が参入することになった.高速バスは旅客収入が安定して入ることから,バス会社でもドル箱路線となっているところが多い.ところが,運輸業界というのは駅前乗り入れに関して既得権が幅を利かせていて,富士交通が郡山駅ターミナルに乗り入れたい旨を申し込んだところ,既設の3社から「No」を突きつけられ,駅前ターミナルへの乗り入れが実現しなかった.そこで,富士交通だけが郡山駅ターミナルから離れたアーケードの延びる通り沿いにバス停を設けて運行する羽目になった.
そこで,後発の富士交通は,衛星放送テレビを放映し,バスガイドを乗務させ,お茶のサービスを行うといったサービスをすることとし,運賃も既設会社よりも安く設定してスタートさせた.運賃については,既設3社も値下げを行って対抗処置を施し,現在は片道の運賃については同額となっている.郡山仙台間の高速バスは既設3社も新規参入の富士交通も,どちらも1時間に1本程度の割合で運行されているのであるが,仙台駅の乗り場は既設3社も駅前ターミナルから発車しておらず,仙台駅では富士交通も既設3社の隣にバス停を置くことができた.これを最大限に利用して過激な営業戦略を行っており,なんと面白いことに富士交通のバスは発車時間を,既設3社の10分前に発車するように設定したのである.発車前にはきれいな(!?)バスガイドがハンドマイクを使って,「富士交通の郡山行き高速バスはこちらです」と,既設3社のバス停に並んでいる客に向かって案内し,乗客を呼び込むというすごさ.これでは,既設3社も黙っていられまい.
運賃は片道1800円で,これは両者とも同じ料金なのであるが,既設3社は3枚綴りの共通回数券を販売(片道1枚あたり1500円)としているが,富士交通は回数券を発行せずに往復割引(往復で2600円,つまり片道あたり1300円)で対抗している.既設3社が3枚綴りとしている点はミソで,これは富士交通に軍配を上げる枚数であるように感じる.つまりたいてい高速バスは往復で使用することが多いと思われ,3枚だと最後の1枚が余ってしまうことと,余った1枚を次に使用したときは,また帰りの便に乗ることが予想され,「帰りは回数券も切れたしお茶のでる富士交通に乗ってみようかな?」と思わせてしまうのではないか.(平成16年1月現在,既存3社の3枚綴りの回数券は2枚綴りに変更され,さらに片道1枚あたり1300円に値下げされた.これに伴って,新規参入2社は回数券の片道1枚あたりの値段を更にさげて,1200円としている)
まぁ,なにはともあれ運賃が安くなることは大歓迎であり,これからも大いに安くなって欲しいと願うところである.ちなみに富士交通は,福島・仙台間にも高速バスを展開しており,こちらはJR東日本の電車も巻き込んで,JRでは快速電車の増発や普通運賃よりも安い往復割引切符を発行するなどし,競争が激化過熱している.

No.5 東北のシカゴ

今でも郡山のことをこのように呼ぶ人は多い.かつての郡山は暴力団による発砲事件が多く発生しており,治安があまりよくなかった.犯罪統計などを見て比較しているわけではないので実際のところはわからないが,人口30万人の都市であることを考えると,人口比では発砲事件発生率は高いのかもしれない.かつて,歩道に落ちている拳銃を通学中の小学生が拾ったとか,暴力団同士の抗争事件が多発していたとか,昭和3~40年代の頃からこのように呼ばれている.
最近は発砲事件も昔ほどではないらしく,郡山以外でも全国的に不可解な凶悪事件が多発していることもあって,東北のシカゴという印象は薄れつつあるが,このように呼ばれるのも都市活動が盛んである郡山を端的に表現しているように感じる.また,別の意味合いとして,商業活動が盛んなために「東北のシカゴ」と呼ばれるようになったという褒められる意味の解釈をしている人もいるようだが,これは間違いで,本来は事件の多い都市であるという汚名の代名詞なのである.
ところで,アメリカのシカゴとはどういうイメージの都市なのか.かつてのシカゴは,アンタッチャブルという映画に出てくるギャングのボス・アルカポネが1930年代の街を闊歩するマフィアの都市というイメージがつきまとっていたのかもしれないが,シカゴ=犯罪都市という図式があったのは間違いないようである.「東北のシカゴ」とは,シカゴにとってもいい迷惑な代名詞ではある.
でも,「東北のシカゴ」などと言われると,どことなく格好良く聞こえてしまうのは不思議である.郡山出身の人が「郡山は東北のシカゴだぜ!」などと言うと,平和な地域が多い福島県の中でも経済都市No.1を自負する「気合い」が感じられ,まんざらでもない様子である.

No.4 新宿駅(東京)行高速バス「あぶくま号」

郡山からも各方面へ高速バスが運行している.中通り地方は福島交通というバス会社がバス事業を展開しており,各方面へ路線を運行させている.東京方面にも高速バスが走っており,「あぶくま号」という名称がつけられている.郡山は東北新幹線が走っているので,東京までの移動時間では勝負にはならない.新幹線に乗ってしまえば東京駅まで1時間30分程度でついてしまうのである.やはり勝負は値段の安さであり,JRの普通運賃程度で東京まで行けてしまうことが魅力であろう.新幹線では東京駅まで片道7480円(自由席)であるが,高速バスでは往復割引を使って7500円となっている.
郡山駅始発のバスもあるが,福島駅が始発となって二本松を経由し郡山駅にやってくる便もある.福島駅から乗車すると新宿駅まで約5時間20分もかかるので,福島駅から乗車する人は少ないようである.時間と体力があって金欠ぎみのときに高速バスを利用するように感じる.いわき東京線ほど本数が多くないのは,この乗車時間の違いによるものであると思われ,郡山駅から新宿駅までも約4時間かかるので,値段は高いが時間が短い新幹線を利用する乗客は多い.いわきの場合は,JRの特急スーパーひたちの時間とバスの時間がこれほどまで差が大きくなく,かつ乗車時間が3時間程度であり,さらに充実したパークアンドライドを行っているため,東京便の利用客が大きく伸びているように感じる.
郡山駅を出発すると須賀川に停まってから高速自動車道に乗り,高速自動車道上にある白河の西郷バスストップに停車して新宿駅新南口に向かう.東京では,JR京浜東北線の王子駅に停まり,明治通りを通って池袋駅東口の三越裏に停まってから新宿駅新南口(高島屋の下)に向かう.新宿駅周辺の大渋滞はすごいようなので,手前の王子や池袋で下車するほうが賢明である.
ちなみにこの「あぶくま号」は全席指定となっているが,席の配置は原則的に男性と女性が一緒にならないよう販売されている.いつも隣りに座っているのが「あぶらっこいおじさんばっかりだ」という理由はここにある.なお,販売の状況により例外もあるのでご注意を.

No.3 「はぁ」と「ばい」

中通りで地元の方(特に40代以上)と話をしていると,会話の途中や語尾に聞き慣れない「間投詞」が入ることがある.同じ福島県内である「会津」や「いわき」でも聞くことはないその言葉とは,「はぁ」と「ばい」である.
これだけだと何のことやらさっぱり解らないと思う.
「はぁ」という言葉は「さー」とか「○○ね,」というのと同じ意味合いで使われているらしく,例えば,
「北海道に行ったらさー,熊に出会ってびっくりした」
などというときは,
「北海道に行ったらはぁー,熊に出会ってびっくりした」
など使われたりする.この「はぁ」は語気を強めて話をすることが多く,聞き慣れないうちは,突然「はぁ」などと言葉が入るのでなんだろうか,と思ったりしたものだった.
そして「ばい」.これは会話の語尾に付けられる言葉で,
「昨日,駅前のパチンコ屋に行ったでしょ」
などというときは,
「昨日,駅前のパチンコ屋に行ったばい」
などと語尾に付けられる.どちらも中通り,特に郡山近辺で聞かれる言葉のようである.

No.2 フロンティアスピリットの街

郡山が本格的に発展したのは明治に入ってからである.大槻原(現開成山)一体の開拓を行うにあたってかんがい用水が必要であり,そこで日本第4位の広さを誇る「猪苗代湖」から奥羽山脈を超えて水を引き,開拓を行ったのが始まりである.安積疎水については,郡山の歴史を語る上では外せないものであり,また後日のコラムで説明することとしたいが,その開拓が国の直轄事業として認められることが決まると,明治11(1878)年より九州の旧久留米藩士から入植が始まり,松山藩や土佐藩,岡山藩や鳥取藩など全9藩,約2000人が郡山に移ってきたのである.九州の人の街頭インタビューをテレビで見ていると,訛りが似ていると感じるのはここにルーツがある.
江戸時代に最も反映していたのは会津若松であるが,ご存じのように幕末の悲劇によって「賊軍」の汚名を着せられて,会津は解体されてしまい,会津は明治になってからそのまま繁栄を受け継ぐことが難しくなっていた.東北の大動脈は奥州街道(東北本線)となり,交通の利便性もあって,郡山は様々な地域から人が集まってきて,どんどんと発展していったのである.つまり,郡山の歴史は北海道と同じであり,入植者のフロンティアスピリットによって形成されてきた街なのである.
あまり個性や特徴のない「郡山」との印象を受けるのは,入植によって新しく作られた街であることから起因しているのであろうと感じる.歴史の重厚さがある「会津」とは対照的である.そのようなことから,郡山に住む人々はあまり土着的なベタッとした感覚はもっておらず,物事の考え方に都会的センスを持っている.福島県は,歴史の重みがある「会津」,海の広がる「いわき」,そしてフロンティアスピリットの街「郡山」と,都市のコンテクストを考える上でも,非常に興味深い三者三様の街が集まっている県なのである.

No.1 経済県都「郡山」

郡山は福島県の経済の中心地である.県庁所在地は福島であるが,福島市よりも郡山市のほうが経済的には大きい.「福島市」が官庁街のワシントンなら,「郡山市」は商業の中心地ニューヨークといったところだろうか.人口は約30万人,東北新幹線が通り,南北に東北自動車道,東西に磐越自動車道が走る,交通の要所でもある.一見,地味で特徴のない「郡山」(実際,福島県では会津の個性が強く,全国的にも会津のほうが知名度が高い)のように思えるのだが,福島随一の都会とあって,商業やサービス業は充実している.これから,郡山の見聞録をシリーズで掲載します.お楽しみに・・・・

(このページは2003年に記載されたものです)