根・標・釧~道東の冬~1[トップ]

北海道は冬に訪れるべきである.
一番厳しい季節だからこそ,本当の姿を見ることができる.
とはいうものの,2002年2月9~10日は暖かい春のような陽気であった.

原野の広がる道東へ. 冬に訪れてみた.

羽田-釧路間の飛行機は運賃が高い.
羽田-札幌(千歳)では,エアドゥの登場により,割引率の高い「特割」がたくさん登場し,
航空運賃を安く仕上げることができる.しかし,そのとばっちりを受けているのが地方路線.

釧路便などはその最たるもので,「特割」の設定はあるのだけれど,割引率が極端に低い.
往復割引よりもちょっと安い程度である.これならば,変更の自由がきく往復割引を購入してしまう.往復約57,000円也.道東は時間のない人間にとっては,交通費が高くつくところである.

でも,北海道に来たら,道東(釧路より北東)か道北(名寄より北)に行かなければいけない.真の「北の大地」を味わえるのがここなのである.高いお金を払っても,行くことに時間のかかる道東へ行かなければならないのである.札幌だけで北海道を語ってはいけない.

霧多布,風蓮湖,そして納沙布岬へ.
根室のエスカロップも見逃せない

パイロットファームの広がる標津
根釧原野は素晴らしい.
この荒涼感がたまらない.

神秘の摩周湖.
釧路湿原の丹頂鶴.
釧路は道東の拠点である.

(旅行年月:2002年2月)

根・標・釧~道東の冬~2[根室]

釧路から最東端を目指して,国道44号を走っていった.

~厚岸~厚岸~厚岸~厚岸~厚岸~

厚岸味覚ターミナル・コンキリエ
厚岸(あっけし)の街と厚岸湖・厚岸湖・厚岸大橋が望めるセンター.ここには名産の「カキ」を主体とする地場産品の販売等を行っており,2階のレストランではカキ料理が味わえる.
コンキリエとはイタリア語で貝の形をした食べ物という意だそうで,建物の外観もカキをイメージしたものとなっている.
本来なら全て凍っているらしいが,気温が高い影響で半分しか氷が張っていない厚岸湖.

コンキリレストランにて
とろろ昆布の上にカキの唐揚げ.そしていくらがのっかっている.

生オイスターは欠かせない

北方領土のパンフレット

~霧多布~霧多布~霧多布~霧多布~霧多布~

琵琶瀬展望台からの霧多布湿原
霧多布湿原は国内3番目に大きな湿原で,3,168haの広さがある.夏は花が咲き乱れ,美しい湿原が広がっているのだが,冬の湿原もまんざらすてたものではない.白いパウダーの中に琵琶瀬川が蛇行して流れ,空気は冷たいが景色は暖かみの感じる白い世界が広がっている.

霧多布湿原の中をはしる道路

~厚床~厚床~厚床~厚床~厚床~

広大な根釧台地が車窓に広がる.この景色を見なければ,北海道に来たとは言えない.
荒涼としたこの景色こそが”北海道”なのである.

道路脇に建っている矢印(↓)は,路肩の位置を表示するデリネーターである.積雪と吹雪の多い北海道では,吹き溜まりなどで埋もれないように上から矢印で路肩を示しているのであるが,景観的にはどうなのかと疑問も残る.
夜になると,赤くチカチカ点滅するものもあり,さながら赤い蛍が飛んでいるような気分になる.

~温根沼~温根沼~温根沼~温根沼~温根沼~

風蓮湖
春国岱(しゅんくにたい)の長大な砂州によってオホーツク湾と区切られている汽水湖.海水が混じっている.

北海道のちょっとしたイベント会場には必ず氷や雪で作った「滑り台」がある.これも冬の北海道.

氷を滑るときは,お尻に農協などで手に入れる肥料のビニール袋を敷いてすべる.このビニールだと抵抗が少なく,かつ破れにくいのでちょうど良いのであろう.

「ナクルロード」380円
”しばれる”北海道の道路はテカテカに凍っている.道路には塩化系の凍結防止剤がまかれているが,それを道の駅「スワン44ねむろ」で販売している.ジュースと一緒に凍結防止剤が並べられているが,この凍結防止剤,買ったはいいがドライバーはどこに使えばよいのだろう.

~根室~根室~根室~根室~根室~

根室市街の標識には,「ロシア語」も併記されている.英語の下にロシア語があり,青い道路標識の看板にも併記されている.ロシアへの親しみを込めた交流の現れか.福岡や対馬ではハングル語の表記が見られるのと同じ.

こちらは全てロシア語の地図

根室の喫茶店ではごく普通のメニュー.
バターライスの上にデミグラスソースのかかったカツがのっているもので,ソースはハヤシライスに似ているものであった.横浜から移り住んだ料理人が根室で若い女性向けにメニューを作ったのが始まりだとか.語源はイタリア語を変形させたもの.

~納沙布岬~納沙布岬~納沙布岬~納沙布岬~納沙布岬~

北海道の道路沿いには,交通安全を示す黄色い旗をよく見かける.寒風に吹きさらされながら,バタバタと交通安全を訴えている.遠くに見える白い塔は展望台.

北方領土の早期返還を願ったモニュメント「四島のかけはし」

納沙布岬

不毛の根釧原野が広がる

根・標・釧~道東の冬~3[標津]

~別海~別海~別海~別海~別海~

別海町は酪農の町.広大な原野にパイロットファームが広がる.
「べつかい牛乳」
なつかしい三角形のパックに入った牛乳.

寒さの厳しい北海道では,ボイラーで温水を配管して,壁際に温水の熱を放出する暖房器が設置してあることが多い.全館暖房となっている.温度の調節は,温水の量をバルブで調節して行う.

動物王国・北海道.
道路沿いにはさまざまな動物の横断注意を促す看板が建てられている.牛,馬,鹿・・・ 他にも何かあるかも・・・

~尾岱沼・野付~尾岱沼・野付~尾岱沼・野付~尾岱沼・野付~

白鳥台(北方展望塔)からのオホーツク海.野付半島の向こうにうっすらと国後島が見えた.(この写真では難しい・・)

知床の山とパイロットファーム

野付半島は根室海峡に突き出る日本最大の砂嘴(さし)である.砂でできている半島で,あと数百年経つと浸食されて原型があるかどうか・・・?.右も左も海となり,道路が突っ切っている.
ここにはトドワラ(トドマツが海水におかされ枯れて風化したもの)などの荒涼とした風景が広がる.地図を見ると不可思議な地形を描いているだけに,行ってみたくなるところである.

野付半島の一コマ

寒い!

北海道の住宅.
入口は二重構造となっており,さらに中に本物の玄関扉がある.アルミサッシは防寒用.窓も二重である.そして,軒先には必ず赤いスノーダンプ(小さいサイズはママさんダンプともいう!)が置いてあり,煙突は強度を増すためなのか,歴史的にそうなのか,四角い頑丈な煙突が多い.

~標津~標津~標津~標津~標津~

とにかく真っ直ぐな道路が多い.このあたりの地図を眺めると,ただ,ただ,原野の中に道路の線をひいたことを感じる.

各牧場の入口には,表札看板が掲げられている.

地球が丸く見える「開陽台」.標津のパイロットファームが一望できる.ここはライダーたちの聖地と呼ばれていた.ここから大地を眺めるとなんと自分が小さいことか・・

北海道を代表する景観のひとつだった「サイロ」.これはエサを発酵させるための施設であるが,現在は右側のようにエサをくるんで発酵させるようになっている.つまり,サイロは今は使っておらず,徐々に姿を消していく.

根・標・釧~道東の冬~4[釧路]

~摩周湖~摩周湖~摩周湖~摩周湖~摩周湖~

冬の摩周湖.本来なら氷が張っているのであるが,今年は暖かくて凍っていない.といっても風は冷たく,ほっぺたが痛い!!

摩周湖からみた弟子屈の街

釧路に向かう途中,美しい風景に出会った.

北海道のアパート.煙突の形など,内地とはちょっと違う感じ.

アパート Part.2

~鶴居村~鶴居村~鶴居村~鶴居村~鶴居村~

鶴居村は,釧路湿原の北に位置し,その村名からも伺えるとおり,丹頂鶴の生息するところである.丹頂鶴は一時絶滅の危機に瀕したが,保護活動が実り,いまでは600羽程度の鶴が観測されている.

丹頂鶴は,飛ぶ姿がとても優雅なため,全国各地から「鶴」を求めて,カメラマンが訪れている.何十万もする超望遠レンズを鶴に向け,シャッターチャンスをねらっている.池中玄太の世界!(懐かしい)

夕方になると,丹頂はねぐらに戻ってくる.川の真ん中に鶴がいる.(音羽橋より撮影)

「この道路での撮影は除雪作業の邪魔になるので駐車はご遠慮ください」
鶴の保護のため,撮影できる場所は限られている.その限りある撮影地を求めて,アマチュアカメラマンは移動し,飛んでくる鶴の姿を待ちかまえている.マイナス10度.バッテリーはすぐになくなってしまうので注意が必要である.

夕方になると餌場から寝ぐらに帰るため,鶴たちが飛び立っていく.
鶴は「生き物」である.その日によって,飛行ルートが異なっている.待っていたところの上空をうまく飛んでいってくれれば「大当たり」.遠くに飛んでいってしまったときは「はずれ」.
「今日はだめだった~.」
鶴の撮影には,ばくち的な要素があり,うまい構図を撮ろうとして,結構はまっていくものである.

やっと撮った1枚.「いまいち」の出来だが,うまい構図を捕らえようとして,鶴の虜になっていく・・・.このあとバッテリーが切れた!足は寒いし,顔はひりひりする.

日が沈む鶴居村の風景.この上空を,つがいの丹頂鶴が飛んでいく.