福島・見聞録
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No.27 伊達の蜜桃(モモのシーズン到来)

 福島といえばフルーツ王国,サクランボ,リンゴ,なし,ブドウ,モモ.その中でも人気が高いのが「桃」である.桃は今が一番の収穫期.7月から9月にかけてが桃のシーズンであるが,中でも甘くて人気の高い「あかつき」と呼ばれる品種は,8月上旬から下旬にかけて,まさに今が旬なのである.
 さて,福島市の北に接する伊達市にあるJA伊達みらいでは「伊達の蜜桃(だてのみつもも)」として,期間限定の甘さにこだわった桃を出荷している.糖度が最高となる期間に店頭に並ぶもので,あかつきの中で糖度が15度以上の桃を厳選し,
千個に1個の割合でしか出荷されないとか.地元のJA直売所や通信販売でも販売しているが,ヨークベニマルのスーパーでも2個売りで売っていた.この蜜桃は8月中旬頃にしか手に入らない.買って食べてみた.やはり,甘い.桃は,いつ食べても美味しい.食べる1〜2時間前に冷蔵庫でちょっと冷やして食べるのが一番美味しい食べ方となる.ちなみに,福島で桃が本格的に栽培され始めたのは約100年前の明治30年代とのこと.残り少ない桃の収穫時期に,もっともっと桃を食べようっと!(08,08,10)


No.26 福島わらじまつり

 毎年8月上旬に福島市で開催されるお祭りが「わらじまつり」である.今年(2008年)は8月1日(金)と2日(土)にわたり開催された.江戸時代から300余年の伝統がある「信夫三山暁まいり」に由来して開催されるのが「福島わらじまつり」で,初日は,長さ12m重さ2tの日本一の大わらじを会場に奉納したあと「平成わらじ音頭」にあわせて華やかな踊りが続く.わらじ踊りは福島市内の企業などがチームをつくって踊りに参加しており,1時間毎に1部(18時〜)と2部(19時〜)で構成されている.そのあとには,色とりどりのコスチュームを着た若者やサークル団体などによってヒップホップの軽い音楽に合わせて自由に踊る「ダンシングそーだナイト」が続く.2日目には,わらじ競争とダンシングそーだナイトの第2部が繰り広げられ,暑い熱い夏の祭りが催される.駅前通りと信夫通り(国道13号)の交差点には,大型液晶ビジョンがついたステージが設けられ,「わらじ〜!わらじ〜!」と大きなかけ声と共に,熱気ムンムンの踊りが繰り広げられる.踊りそのものもそんなに難しい感じではなく,市民が気軽に参加できるようなもので,青森のねぶたや,秋田の竿燈などのような「見せる祭り」というよりは,市民が参加して自らが楽しむタイプのお祭りであった.わらじ踊りは最後の5分間だけ,一般の観客も参加することが可能となっている.
 また,わらじ祭りに引き続き,3日(日)に山車フェスタが開催された.市政100周年を記念して昨年行われた山車フェスティバル,福島市内の各町内会の山車が勢揃いするとあって,こちらも迫力ある山車の練り歩きが今年も見ることができた.(08,08,10)


No.25 吾妻小富士の雪うさぎ(残雪)

 福島県と山形県にまたがる吾妻連峰(吾妻山).その中の吾妻小富士の山肌に,春になると雪解けとともに徐々に姿を現すものがある.それは「うさぎ」である.地元では「吾妻の雪うさぎ」と呼ばれており,春の訪れを告げる風物詩であるとともに,農家の人々が種まきを始める時期であることから「種まきうさぎ」とも呼ばれているという.うさぎの耳がピンとたったような残雪姿は,寒い冬から暖かい春へ向けて,気持ちを明るくさせてくれるものである.これから,様々な花が咲き乱れ,草木が芽吹いてくるのである.桜の名所として有名となった「花見山」も桜のシーズンへ向けた準備が着々と進んでおり,賑やかで華やかな季節がもうすぐやってくる躍動感が伝わってくる.ところで,この雪うさぎをモチーフとしたお菓子が,福島市にある丹治製菓から発売されている.その名も「あづまの雪んこうさぎ」.100%果汁のフルーツゼリー(やや硬めのゼリー)をホワイトチョコレートでくるんだもので,ゼリーの酸味とチョコレートのマッチが面白い.チョコレートでくるんでいるのであるが,お茶にも合うお菓子である.白桃とリンゴの2種類がある.6個入り630円でインターネット販売も行っている.(08,3,16)


あづまの雪んこうさぎ

No.24 福島フォーラム(映画館)

 福島市には2系列の映画館がある.ひとつはワーナーマイカル福島であり,曽根田の旧さくら野百貨店5階にあって1998(平成10)年にオープンした比較的新しいシネコンである.そしてもうひとつの映画館が,同じく曽根田に昔からある「福島フォーラム」である.ワーナーマイカルが完成したときは,時代に取り残されたような雰囲気のフォーラムから客足が遠のいたときもあったと思うが,3ヶ月以内に3回来場すると1回無料となるポイントカードの発行や単館ムービーの上映などで映画ファンの心を繋ぎ続けている.特に単館映画・B級映画の上映に関しては,福島県内で最も多くの作品を上映していると思われ,映画ファンとしてはありがたい限りである.大資本の映画会社が製作したストーリーが,必ずしもメッセージ性の高い内容になっているかといえば,そうとも言えず,お金をかけれなくても内容の濃い映画がある.単館映画にはそのような作品が多い.決してオシャレで綺麗とは言えない映画館であるが,頑張ってもらいたい映画館である.無料駐車場あり.FAXサービスあり.スクリーンは72席から153席まで合計6つあり,3つの建物に分かれている.(08,2,16)


No.23 焼き鳥文化

 無性に食べたくなるときがある焼き鳥.福島市にも数多くの焼き鳥店が存在しており,「福島焼き鳥党」という名の,焼き鳥を食べて焼き鳥を語る市民の会が設立されているほど,焼き鳥を愛している人が多く住んでいる.昨年の9月末には福島競馬場において,全国やきとり連絡協議会に加盟している全国7都市の名物やきとりを中心に一同に集めて販売した「第1回やきとリンピック」が開催され,多くの人で賑わっていた(来年は室蘭市で開催予定).また,今年の1月末には福島市やきとりキャンペーンソング「やきとりじいさん」のCDが発売され,焼き鳥の話題に事欠かない福島市である.そんな福島市の焼き鳥であるが,私が連れて行ってもらったことのあるお薦めの店を2つほどご紹介する.
 1店目は「とも江」.福島銀行本店の裏手にある小さな焼鳥屋で,夕方5時過ぎるとすぐに店が満席となってしまう.メニューはドイツ語で表現された6種類の焼き鳥(全て豚)と酒のみ,それ以外では最初にお通しとして漬け物が出されるだけで,まさに串に刺さった焼き鳥通にはたまらない店である.熱燗はアルマイトで温められた日本酒が出され,熱燗党にはこれまたさらに,たまらないらしい(私は焼酎党である).
もう1店は「鳥安」.東北電力の裏手奥に入っていった陣馬町の一軒家で営業しており,全国やきとり協議会の発起人となった方が店主を務めている.焼き鳥もさることながら,鳥わさや鍋,鶏の焼き物,水炊きなど鳥料理全般を扱っており,味の評判は高い.焼き鳥のPRに関して,精力的に活動をされているお店のようである.
 商業や経済を牽引している郡山市に対して,福島市は県庁所在地・官公庁街としての性格が高い街であり,東京の新橋駅前的なサラリーマンの要素が高い地域なのかもしれない.それが焼き鳥文化の形成に多少なりとも寄与してきたのかなとも思う.ただ,最近は女性にも焼き鳥が人気となっており,福島焼き鳥党の党首も,公式ホームページによると女性である.福島市にお出かけの際は,やきとり文化を煙と共に是非どうぞ.(08,2,16)


No.22 峠の力餅小旅行(奥羽本線峠駅)

 12時54分,米沢行きの2両編成普通列車が福島駅を発車した.これから板谷峠を越えて米沢まで向かう奥羽本線の電車である.福島から米沢までの普通列車は1日6往復のみ,普通列車だけで見ればローカル線の部類に入る区間である.(同じ線路を走る山形新幹線は米沢まで停車せずに峠を登っていく).庭坂駅を出発すると右カーブとなって右手に福島盆地を眺めながら,上り勾配となって景色が一変し,峠へ挑むこととなる.板谷峠は新幹線開業前までは4連続のスイッチバックの駅(赤岩駅・板谷駅・峠駅・大沢駅)があったことで知られており,そのうちの一つである峠駅(山形県)では,駅前にある峠の茶屋がホームで「峠の力餅」を販売していることで全国的に有名な駅である.この峠の力餅の歴史は古く創業は明治27年,奥羽本線が開通したのは明治32年であった.当時の峠駅は蒸気機関車の給水・石炭を補給する駅として設けられた.板谷峠の勾配は最大38‰(パーミル)で,現在のJR線では最高勾配となっている.技術が進んだ今となっては,新幹線の開業によってスイッチバックも廃止されたが,峠の力餅のホームでの販売は現在でも細々と続けられているのである.
 13時23分,峠駅に到着した.大きなスノーシェルターに包まれたホームは昼でも薄暗い.停車時間はわずか30秒,「ちから〜もち〜」と叫びながら販売員の声がホームと車内に響いていた.峠駅で下車しない人にとって,この短い時間で車内から降りて力餅を買うには,駅に着いたら素早くホームに降りて購入しなければならない.峠の力餅をホームで販売しているのは,9時〜18時頃に到着する3往復のみである.値段は12個入りで1000円.
 さて,私は米沢まで乗り通したのではなく,峠駅で下車した.というのも,13時28分に福島に戻る普通列車が反対側のホームにやってくるのである.ゆっくりと力餅を購入し
,販売の人と共に反対側のホームに電車がやってくるのを待っていた.福島駅13時57分到着,小一時間の力餅の旅であった.家に帰って,上品で柔らかい真っ白な力餅をほおばった.(08,1,27)


峠の力餅


峠駅ホーム

No.21 円盤餃子

 餃子といえば宇都宮を思い浮かべるかもしれないが,実は福島にも餃子の専門店が多いことは,全国的にあまり知られていない.福島の餃子は戦後に満州から引き上げてきた人々によって飲食業を始めたのがきっかけで,現在まで受け継がれているのだという.福島市商店街連合会ではふくしま餃子の会における「ふくしま餃子めぐりマップ」を作成(15店舗が掲載)し,福島市の名物としてPRを図っている.福島市の餃子店の多くでは,薄く引いた油でさらりと「焼く」というよりは,たぷたぷの油に餃子を浸して「揚げる」といった感じの餃子で,フライパンの丸い形に餃子をきれいに並べて,そのままひっくり返して円形のお皿に盛りつけることから「円盤餃子」とも呼ばれる.まるで花びらのようである.あつあつでカリカリの餃子を酒のつまみとして一杯やるのが,福島流餃子の食べ方である.円盤餃子のお店は夕方からの営業しているところが多く,注文も一皿単位である.餃子とライスといった雰囲気ではない.(08,1,27)


川鳥」の餃子

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